9月8日の「ふうえば」

 

今日の「ふうえば」英語時事から

 

 

 

 たまには詳しく、ふうえば英語時事の様子をリポートします!

 

 

 

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今日はBBCのニュース映像を見て(聴いて)、次にWashington Post の記事を読んで、英語の内容を理解し、そのうえで自由闊達な議論が展開されました。今日の出席者は男性4名。都合のよいときに予約なく自由に出席できるので、毎回毎回、集まる人の顔ぶれは違います。

 

 

 

今回のふうえばでは海外メディアで最近取り上げられた日本に関する報道を取り上げようと、先週半ばにBBCVOANBCWashington Postの電子版を探してみたのですが、映像1つ、記事2つしか見つかりませんでした。そこで、あえて何も考えずに、唯一の映像と、記事のうち先に見つけた1つを、ふうえばの教材に使いました。

 

BBCの映像は Japan's whale hunting decision seems to be against logic という題名の42秒のもの。

 

Washington Postの記事は Yahoo Japan to end ivory sales amid evidence of smuggling to China という題名。

 

 

 

映像の方は題名からも内容は予想できるでしょう、そのとおりの内容でした。日本の決定をagainst logic あるいは against world opinion と断じ、194050年代には日本人は動物性たんぱく質の50%をクジラやイルカから摂ったが今はまったく事情が違う、(それなのに)日本政府は捕鯨を維持しようとしている、と展開させ、日本の決定に大いなる疑問符をつきつけた内容でした。

 

Washington Postの記事は、ヤフージャパンのオークションで取引された象牙が中国に密輸出されている事例が多数確認されたため同社が象牙の取り扱いを終了するという話。さらに、日本政府として迅速に国内における象牙取引を禁止すべきという多くの自然保護団体の声を伝えたものでした。

 

 

 

以前より海外メディアで日本を取り上げる記事が実に少ないことには気づいていましたが、今日もやっと見つけたと思ったら、日本の自然保護に対する姿勢を批判するものだったわけです。

 

 

 

英語記事の方は鈴木が全訳を用意しているし、現役学生もいるので詳しく文法も解説。こうして英語ニュース、英語記事の内容を完全に理解したあと、いよいよ自由な意見交換。これは日本語で。

 

今回はいつも以上に意見が出るだろうなと思ったら、やはり活発にいろいろな意見が出されました。そういう意味では良い教材でした。象牙の話はともかく、捕鯨に関しては、日本固有の文化という点から擁護する意見が多く、反捕鯨国側の一方的な文化の押し付けを感じるなどの意見もありました。

 

鈴木から「乱暴に大きく分けると2つの選択肢がある。1つが、もはやクジラから摂取する動物性たんぱく質はわずかなものにすぎないので国際的な非難を避けるためもあり捕鯨から撤退する、というもの。もう1つは、日本固有の文化であり維持すべきというもの。皆さんは、どちらが良いと思う」と問うと、今日の出席者は全員が後者を選択。

 

そこで鈴木が、その選択をするときは、主張すべきことを主張しなくてはならない(たとえば、日本の文化、異なった文化の共存の必要性、科学的な調査に基づいて実施することなど…)、できるだけ理解されるよう主張し続けるべきこと、海外でのロビー活動なども積極的に行うべきだと指摘。(どうせ外国人には日本の文化は理解できないからと黙っていたら、日本は不本意にも世界の孤児になるからです)

 

鈴木は続けて、そのためには時事を学び議論することが日本の学生にはもっと必要で、そういう意味ではアクティブラーニングがより良く取り組まれていくことを期待していると意見し、加えて、ふうえばは、まさにこのような問題意識から英語時事を実施していることを説明しました。

 

また鈴木は、たとえばハーバード大学での日本人留学生の数は中国よりはるかに少ないのみならず(日本よりずっと人口の少ない)韓国の3分の1しかいないことを指摘。アメリカ人などへの影響力という点でたいへん心配している、日本は戦略的に将来にわたってロビー活動などができる人材を育てていくべきだと意見しました。

 

今日の出席者も、おおかた賛同のようでした。

 

 

 

ふうえばの議論では鈴木自身も学ぶことがたいへん多いです。例えば、日本が批判の対象になる記事が多いという話になったとき、「はやぶさ2や、科学技術では高評価の記事が多いよ」、「改元のときも(批判ではなくて)たくさん取り上げられた」といった指摘をいただき、ああ、そうだと再認識させられました。

共に学んで成長できるのは嬉しい事です。

 

 

 

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実は、まことのアクティブラーニングに他ならない、ふうえば英語時事。

 

こんな感じでやっています。

 

集まりが悪いと、なかなか議論のダイナミズムを発揮できないので、より多くの方々の出席を望んでいます。共に学んでいく輪を広げるという意味でも、初めて参加する方は大歓迎です!日本語訳を配ったり、英語の苦手な方でも参加できるように工夫していますので、安心して、ぜひ皆さん、ご参加ください。

 

ということで、今日のレポートでした。